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カルティエのクリエイション

天候が定まらないうちにいつのまにやら秋が深まって来た感がありますね。
今年は災害続きで秋らしさを感じる時間が短かかったし、紅葉もどうなるのでしょうか。

さて、今日はタイトルに揚げた通りですが、先日出向いたカルティエ展のお話を。

掲載した画像は全て写真撮影許可のある章のものです。

カルティエ 時の結晶展というとても素敵なネーミングに魅かれました。
結晶・・・Crystallization 私達の大好きな言葉です。

それに、一流メゾンの宝飾品なんて、買う気のない人が(いや、買えない人が)じっくりゆっくり鑑賞することはなかなか出来ませんからね(笑)

この展示はカルティエの収蔵品と、世界中のコレクターの所持品(つまり私物!)で構成されていました。

私達も良く知る鉱物、地球の奥深くで形成される結晶が掘り出され、磨かれて、私達でも手に取れるようになって届けられる中のごくごく一部、最高品質の結晶がこうした一流メゾンへと渡り、デザインと品質も最高級のクリエイションとなる。

だから実は、こんな手が届かない宝飾品たちも私達が手に取る石たちと地続きなんですよね。
そんな視点で展示を見ていると、自分の感覚、目線でカルティエを捉えるというとても面白い機会になったのです。

良く知る時計のタンクシリーズから、ティアラ、アクセサリー。
そのデザインの斬新さと宝石のクオリティに、えええええー???? となって思わず身を乗り出してしまうので、ガラスにゴチンとおでこや鼻を何度もぶつけそうになりましたし、息づかいでガラスが曇りました(笑)

そしてやはりプラチナの出現は大きな転換期だったのだなと分かります。
柔らかさと硬さを兼ね備えたプラチナだからこそ可能になった繊細な細工と完璧なフォルムのセッティング、技法の細やかさ、線の細さをじーっくりと堪能しました。
一つ一つのフォルムが、完璧に身体に沿うことを計算されているんだなぁ。
ここはどう動くんだろう? どう留めているんだろう? そんなことばかり気になってしまいます。

そして宝石のエネルギーのすばらしさ。
こんなに大きなダイヤモンドを一度にたくさん見たのも初めてでしたけど、ありきたりの言葉ですが、” 本物の輝き ” ってやっぱり体験しないと分からない。
カタログやサイトの画像には載りきらない本物の輝きが、そこにはありました。

大きさと品質にも圧倒されましたけど、カットや細工の細やかさも素晴らしいし、貴石だけじゃなく半貴石など私達でも馴染みのある石も使われていたり。
ムーンストーンやペトリファイドウッドなどもありましたし、タンザナイトの色の薄いタイプなども好感が持てました。

カルティエの象徴、パンテール(豹)も素晴らしくカワイイ。
全身ダイヤモンドづくめのパンテールがピンポン玉ほどもあるスターサファイアのスフィアで玉乗りしているブローチとか、なんてユーモアがありつつ豪華なの!? と思わず笑みがこぼれてしまいます。

エメラルドの大きさと迫力は未だに忘れられません。
目に焼き付くと言うよりも、エネルギーが焼き付いた感がありました。

建築、アーキテクトからのインスピレーションという章も、成る程なぁと。
構造物そのものが芸術品な近代建築を宝飾品へと応用したり、視覚効果を狙ったり。
一見単なる奇抜なデザインと思われるリングやネックレスにも色んな背景、エッセンスがあって。

そして後半の展示がとても興味深かったです。
カルティエのクリエイション、インスピレーションの源泉ともいえる地球上のあらゆる場所の文化、文明、自然の造形。
日本文化からインスピレーションを得た作品もありましたし、中国、アジア、中東、エジプト、アフリカなどと、地球をグルリと一周しながら各地域に由来する作品を巡るように見られる展示でした。

ここを見ているうちに私は、デザインやアイデアの所有って一体何だ? と思ってしまいました。
だって、こんなハイメゾンが堂々と各国の文化や遺跡のモティーフをパクッているんですから(笑)

アイデアの源泉とは地球の、そして人類の織り成してきた文化的精神的財産そのものであって、それをどこかの一つの会社や個人が自分のオリジナルだと主張するってどうなんだろう? と。

あぁ、でも、強いて言えば、そのアイデア、インスピレーションをやはり現実のクリエイションへと、地上へ具象化することの困難さ、そこに多くの技法が生まれ、表現が生まれて行くのはやはりオリジナルと言うことになるのだろう。

そんなことをつらつらと考えました。

どんなクリエイションだってインスピレーションの源泉は人間、そして地球の集合意識なワケで、それを自己のオリジナルとして所有するという人間の行為には少し疑問が付き纏うものでした。

でもそれが逆に、各国の精神や文明、文化をリスペクトすることにもなるのだろうとも思えます。

この世界の文明をグルリと回る展示を見ていて私が感じたことは、誰もがクリエイションを始めたらきっと世界は平和になるということ。

アイデア、インスピレーションの源泉として他国の精神や文化を見た時、そこには尊敬、リスペクトが必ず生まれます。
そんな視点を誰もが持てたら、互いをののしったり違いを批判し合ったり、奪い合ったりすることは自ずと出来なくなるんじゃないかと。

で、実はそれをやって来たのが日本文化なんですよね。
この国の文化芸術は多くが外来のエッセンスを吸収してオリジナルへと変遷させていったもの。
どこの文化だってそうなのでしょうけど、あまりにそれを忘れて固有のオリジナルを主張しすぎているコトモノだらけになっていないだろうか。

いがみ合い、争い合うのは分離の為せるもの。
統合へ向かう一歩は互いを尊重し合い、違いを認め合うことですが、その先でそのエッセンスを取り入れることによって本当の融合、統合が起こって行くのでしょう。

パクり合い大いに結構! と言うことになりますネ(笑)
カルティエ様にパクられたら誰だって怒ったりしないでしょうし、逆に光栄ですと喜ぶことでしょうねぇ。。。

固有のインスピレーションだと思っていることが、実は同時多発的に降ろされている源泉からのものではないかと思われることって私達の世界には多々あります。
所有の権利、著作権、そういった考えがあるのは近代社会だけで、それもまた分離の為せる技だったのでしょう。

その辺りも今後の人間文明としては変化して行くことになるのかも知れません。

そんなことを考えたカルティエ展でした。
豪華で美しく繊細なハイジュエリーのエネルギーを堪能できます。
ご興味のある方は是非行かれてご感想シェアして下さいね。

ではでは☆

橙香