寒さが日ごとに増して行く時間になって来ましたね。
皆様お元気ですか?
あちこちで小出しに伝えておりましたが、私は9月の始まりと共に体調を崩して寝たり起きたりの日が続き、
ようやく、本当にようやく、今週回復してきたのを感じています。
長かった・・・
夏風邪が何度もぶり返す症状で、悪寒と微熱で後頭部が鉛のように重くなり、動く気力がありませんでした。
原因は恐らくですが、ホットヨガ環境でのシェディングです。
残念ですがこれで長年続けて来たホットヨガを退会しました。
これからの生き方、身体の作り方も含めて、色々と見直しですね。
4惑星が逆行している時間だったと言うのも興味深く、一つ一つ順行に戻るにつれて少しずつ軽くなって身体も徐々に楽になって行き、全ての逆行が終わるとほぼ同時に回復したので、やはり星の動きって大きいなと思ったり。
と、まぁ、なかなかしんどい一か月半、二か月弱を過ごしていたのですが、その後半で大きな心の支えになっていたのが、ショパン国際コンクールのライブ配信でした。
ファイナルが先日終わり結果が大きく報道されたのでご存知の方も多いかもしれませんが、
日本人のお二人が入賞を果たし、とても盛り上がりました。
私はファイナル進出が分かった時点でやっと腰を据えて演奏を聴いてみたのですが、小林さん、反田さんの持ち味、表現力、技術、ショパンに向かう姿勢が本当に素晴らしかったので、とってもとってもファイナルが楽しみでした。
以前から私のことをご存知の方には既知のことですが、私、音楽好きです。それもクラシック一本張り。
子供時代のピアノ教室から始まって、中学では吹奏楽部でのコントラバス、高校では合唱部でのピアノ伴奏経験を通じて、そして大人になってから出会った人(元カレ)がクラシックに造形が深く、オーケストラの聴き方を教えてくれて、何を聴いたら良いかCDも教えてくれて、色んな演奏を聴き込むことで音楽を聴く耳を育てることが出来ました。
ショパンやラフマニノフ、ブラームス、シューベルト、モーツァルト、ベートーヴェン、チャイコフスキー辺りには何度も励まされ、癒され、救われました。
まぁここでクラシック談義をするつもりはないので私の遍歴はこのくらいにして、もっと大事なことを。
コンクールにエントリー出来るコンテスタントには年齢制限があります。ショパン国際なら17歳から30歳まで。
既にデビューしている人も、まだ学生の人も入り混じって、様々なバックグラウンドを持つ彼らがショパンの音楽に向き合った成果を見せてくれます。
私は今回、そんな彼らの姿勢にとても勇気づけられて色んな気づきを得たのですね。
一音一音に全神経を集中させる。
一つの音、ピアノの鍵盤一つを押すという動作一つから、そこにショパンを見出そうとする。
何というマニアックな世界でしょう(笑)
自分の理想とする音を出す。
自分の思う表現を音にして音楽を紡ぎだす。
それを突き詰めようと極めようとする超一流のアーティストの姿。
それはどんな世界にも通用する普遍性の追求ではないかと。
どんなお仕事、どんな業種に属していても共通するものがあって、
それを表現してくれるのが芸術なのではないかと感じます。
真理とも、言えますね。
だから、とてもこの精神世界の探求と音の世界の探求って似ている、いや、同じものではないかと。
音楽を聴く耳とは、多層的なオーケストラの音の多層的な構造から行間を読み取ることであり、
そこからその音楽の精神、神髄を読み取ることでもありますが、それって本当にこの精神世界、
目に見えない世界を感じ取るのと同じ感覚なんです。
昔、N饗の演奏会が放映される度にそれを聴いてレビューを書いていたことがありましたが、
( mixiに残っているハズです)
ああやって音楽を言葉にすること、耳から得た情報を文章に書き起こすという作業をしていたことが、
今見えないエネルギーをリーディングして、そのエネルギーの構造を言葉にして人様にお伝えすることに繋がっていると気が付いたのです。
音楽を聴くとは、聴く、感じるを全身全霊で精神を集中して行う作業であり、
目に見えない意識のエネルギーを全身全霊で視るのと何ら変わりはありません。
少なくとも私は、どうやらこうやって音楽を聴くことを通じて、このお仕事の土台を築いていたのです。
また私は大切なお話を聞く時、自分がスピリチュアルなレッスンを受ける時、クライアントさんのお話を伺う時などには、言葉だけではなくその人の発するエネルギーの全てを聴いています。
全身を耳にしてという表現がありますがまさにそんな感じで、言葉にならない部分までも聞き取ろうとするのですが、その姿勢や聴き方もまた音楽を聴くことから培っていたんだと今回気が付きました。
音の世界は目に見えないし、音楽の聴き方をそのまま精神の領域へと、
周波数の領域をスライドさせれば良いだけのことだったのですね。
私はどうやらそう言うことを自然にやっていたのだと思います。
また、ピアノという楽器との向き合い方からはクリスタルと向き合う姿勢を教わっていました。
少女だった頃、自宅のピアノを弾き込むことでどんどんとピアノ自身の音が広がり、柔らかくなって行った記憶。
コントラバスもそうでしたが、新しい楽器って ”鳴らない” んです。
楽器は弾き込むことでどんどんその音色が引き出され、鳴る楽器へと育って行きます。
だから楽器と仲良くして、大切にして、友達になって、対話して、
その声を聴いて、打ち解けて、たくさんたくさん弾き込むくことで、ようやく音楽が流れ始める。
それって、クリスタルと向き合う姿勢そのものなんです(笑)
もうね、それに気が付いた時の驚きと言うか歓びというか、あぁそうだった!!! という感慨と来たら。
クリスタルがチーンとしていて、どう接したら良いのか分からないというお声を良く聞きますが、
こう言うことだよってお伝え出来るメソッドを、ようやく手に入れた感じでした。
手に入れたと言うよりは、既知の知恵を引きずり出して来たのかも。
逆に言えば私は精神世界を理解する方法に、音楽を理解する方法をスライドさせていたんですね。
あぁ、そうだったのかと、今回たくさん気が付きました。
それらはつまりは神髄へのアプローチ。
一音の中にショパンを見出そうとするのと、神を、心理を見出そうとするのとは同じ姿勢。
そんなことを思ったファイナルでした。
また、彼らファイナリストの精神力と芸術を追求する姿勢からもたくさん教わることがありました。
一次予選、二次予選、三次予選、そしてファイナルのステージまでをどう組み立てて集中力を途切れさせないように自分を制するか。
審査というステージの30分間~40分間の緊張感を乗り越えて自分の音楽を表現する精神力。
本当にタフで繊細で、且つ大胆なその姿勢そのものが胸に迫りました。
一流のアーティストが一音に込めるものはまさに魂。
あぁ、私もそんな仕事がしたいなと。
全ての仕事に真っ当に真正面から真摯に向き合って、自分のクリエイションをしたいなと。
本物でありたいなと。
全てが終わった結果発表の場で見せてくれた若き挑戦者たちの清々しさと言ったらありませんでした。
真っすぐに、まっとうに、真面目に、全身全霊で取り組んだ結果の喜びは本当に素直な感動です。
そんな仕事が出来たら、どんなに幸せなことでしょう。
日々の生活や人生で起こるドラマ。
感情のもつれや葛藤。
何であの人なこうなの? という諍い。
それらを凌駕するのは一流の芸術と、それに向かう姿勢なのだろうと思いました。
折しもここ数日私も仕事に関してモヤモヤとする出来事が、とても素晴らしいタイミングで起きたのです(笑)
でも、だからこそ?
そんな次元に自分を置いておきたくない。と、
超一流のアーティストの在り様に、その音楽に、その高い視座に、引き上げてもらった気分です。
そんなこともあって強く思ったんですけど、
自分のクリエイションで仕事をする人、したい人は、やっぱり真の一流の芸術に触れるべきです。
無論同等のものを生み出せるなんて思わなくても、思えなくても、
そのアティチュード、自分のクリエイションとの向き合い方は大いに参考にするべきです。
真理の追求者も然り。
アートに宿る精神探求は大いに助けになります。
今回ショパンコンクールが私に教えてくれたことは本当に大きかった。
でもそれもまた、私の今の現状、立ち位置、仕事の在り様があったからこそ見えたものだろうとも思います。
もっと漫然と生きていたら、同じものを見聞きしてもこんなことを感じてはいなかったでしょう。
私の仕事は芸術が導いてくれるのだと、はっきりと認識しました。
皆さんもどうぞ、良いもの、本物に、一流に触れる機会を
降りに触れて持ってみて下さいね。
インスピレーションの源泉は高い視座に置きましょう。
お隣をパクってる場合じゃないですよ(笑)
ではでは、今日はこの辺で。
橙香