やっくんの物語 その1

こんにちは!

何と一か月以上空いてしまいました(笑)
他の処で小出しにしていると、まとまった文章を書くと言う行為がなかなか出来なくなりますねぇ(汗)

冬の気配が日に日に強くなる晩秋。
石の写真を撮ろうとするとその日差しの角度、低さを実感します。

さて、今日はタイトルに揚げたのですが、あるネコちゃんのお話を。

私と一緒に英書読書会を共同主催して下さっているのがバイリンガルのChizuruさんと、もうお一人の佐和子さん。
二人には今年になって当然ですが会う機会や、色んなことをお話する時間が増えていて、その中で佐和子さんが実は私と直線距離で家が近かったり、同じように猫を二匹飼っていることを知りました。

やっくんとは、その佐和子さんの飼いネコ。
大切な大切な、小さな家族のお話です。

アメショのシマシマやっくん。

時は今年の梅雨頃だったでしょうか。

佐和子さんはご自宅でヴィーガンスィーツのレッスンを開催しており、今年春のステイホーム時間にいつも以上にお料理をするようになったこともあって、私は夏になる前にとヴィーガンアイスクリームのレッスンを佐和子さんにお願いしていたんです。

自転車で行けるし、猫ちゃんズにも会えるレッスン♪

という予定だったのですが、その数日前になって佐和子さんのFBにびっくりする情報が揚がります。

やっくんが、命に係わる急病が判明して手術になると。

えっ????!! 

なんてこと!!!!! どうして?!???!!

まだ7歳なのに?!!!!??? 

それはあまりに唐突な、不意打ちでした。

投稿からも佐和子さんの驚きと不安、憔悴が伝わって来ます。

私も居ても立っても居られない気持ちになり、彼女に遠隔ヒーリングを申し出ました。

こういう時にこういう行為を嫌がる人も、いるかも知れません。
ですから私がヒーリングの申し出をするのは、けっこう勇気が要ると言うか、とても慎重になります。

しかし事態が事態ですし、よく知っている方の大切な猫ちゃんです。
万が一私だって、うちのケケやミィにそんなことが起きたらと思うと、何かせずにはいられません。

どんな対象であれ事象であれ、ヒーリングを送るときには先ず相手の許可が必要です。
お子様やペットの場合は保護者や飼い主になります。
佐和子さんからヒーリングの許可を得たので、私はやっくんへと意識を飛ばしました。

やっくん・・・ やっくん・・・ どうしちゃったの?・・・

すると、やっくんの声がスパーン! と、まっすぐに飛び込んで来ました。

「 ボク、もういいの。」

えッ?!???  いや、ダメダメダメダメ!!!!!!!

「 ボク、役目を終えたからもういいんだ。」

いやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!

これは私の幻聴、聞き間違いに違いない!!!!!!

やっくん、あなたの家族が、まだまだあなたを必要としているよ・・・

「 ・・・・・ 」

声は途切れ、そのま黙って私はヒーリングを送り続けました。

エネルギーを送る、届ける、ということは同時に意識と繋がることであり、その場合こちらの意図とは関係なく入って来る情報、声、思いなどもキャッチすることになります。

私にとってこのやっくんからの声は勿論、”想定外” でした。

こんなこと、伝えられないじゃん・・・

回復を信じて、祈り、不安を抱える家族に伝えられる言葉ではありません。

願わくば、間違いだったと思いたい。

私はこの時のやっくんの声を封印するつもりで、その後も毎日ヒーリングを送り続けていました。
この頃は夢の中でもやっていましたね(笑)

こちらは我が家の小さな家族

アニマルコミュニケーションと言う手法がありますが、私はやりません。
ペットと飼い主の絆に踏み入ることはしたくないのです。

ただ時折、こうして身近な人の大切な存在にアクセスするとどうしたって意思が届いてしまうことがあります。

私は以前、これと全く同じようなシチュエーションで伝え方を失敗して友人を失いました。

あの時はまだまだ私も駆け出しで、伝わって来たことをそのままポロッと口に出してしまったのです。

しかしその友人はそんなことを受け入れられる状態ではまだなく、聞きたくなかったと言われてしまったのですね。

私はその時、自分の浅はかな行動を本当に悔やみました。
そしてその後、ケケとミィの存在感が私の家族として、そして魂の繋がりとしてどんどん大きくなって行くにつれて、小さな家族との関係性に立ち入ること、踏み入ることの難しさを益々感じるようになっていました。

その時の思いは忘れたことはなく。

だから、この時点では佐和子さんにやっくんの声を届けるという選択肢は私の中にはありませんでした。

ミィちゃんは複雑なおんにゃのこ

折しもこれは、ヴィーガンアイスクリームレッスンのほんの数日前の出来事。
そしてレッスン前日がやっくんの手術の日に決まっていたのです。

そんな時にレッスンしてもらうのも、とても申し訳もなく。

私は佐和子さんに何度か延期でも良いですからとお伝えした気がします。
が、気丈な彼女は何かしていた方が気が紛れるので来て欲しいと、そのまま開催することになりました。

レッスンの前日。つまりやっくんの手術の日。
私も何だか気もそぞろで一日を過ごしましたが、夕方になっても佐和子さんからは投稿も、お知らせもありません。

どうなったんだろう・・・ 

悶々としていると、夜になってようやく佐和子さんから連絡が入りました。
それはまたしても私達の思いを遙かに超えた想定外。

「 やっくん、手術が終わって成功したのに麻酔から目覚めません。
起きて欲しいです。」

絶句です。

そんなことってあるのか・・・・・

私はまだ、この時点でもやっくんからの声を彼女に伝える気持ちにはなれず、
もう一度やっくんの意識と繋がらせてもらおうと依頼しました。
何が起こっているのか、どうなっているのか確認したかったのと、何か佐和子さんご家族を安心させられることをお伝えしたくて。

佐和子さんに再度許可をいただいて、やっくんに声を掛けて行きます。
今度はより一層注意深く、感覚を研ぎ澄まさないと・・・と思いつつ。

やっくんは、眠っていました。

意識も眠っている状態でした。

通常は、肉体的には眠っていても意識は起きているものです。
やはり麻酔という普段とは違った状態だからでしょうか。

やっくん、やっくん、起きて。 みんな待ってるよ・・・。

私は何度か声を送りつつ、またヒーリングをして行きました。

暫くするとやっくんはパチッと目が覚めて二本足で立ちあがっている姿になったので、あぁ、これできっと大丈夫だろうと思ってそれを佐和子さんに伝えることにします。

もう夜でしたし、このまま朝を迎えるのでは彼女のご家族は心配で眠れないだろう。

ここは嘘でもいいから、私が間違ってたってゴメンで済むんだから、彼女のご家族を安心させることを伝えなくてはと思っていました。

小さな家族の苦しみ。
少しでも長く一緒にいたいと願う家族。

いつかは私達が見送らなくてはならないのは分かっていても、少しでも長生きして欲しいと願うのは当然のこと。


やっくんの思い、意思は理解していても、且つ人間側の都合、エゴ、思いもある。
どちらへどうフォーカスし、どんな意図を持ってヒーリングを行うのが正しいことなのだろう・・・

やっくんの思いはそれとして受け止めつつも、佐和子さんご家族の気持ちが少しでも軽くなれたら良いのにと。

その夜私は佐和子さんに、「 やっくんは少し深く眠り過ぎてしまったみたいですけど明日の朝までには起きると思います。」 と、そう伝えました。

そして、やっくんを信じて、たくさんたくさん声を掛けてあげて下さいと伝えました。
ご家族の声、思い、愛が一番ですからと。

どんな声やエネルギーを私の様な媒介する者が届けようと、ご家族の思いに勝るものはありません。
時折ヒーリングを依頼される際に自分では出来ないからと仰る声をお聞きしますが、私はそんなもんじゃないと思っています。
テクニック的なものではない、思い、愛を、祈りを届けること自体が一番のヒーリングなのですから。

主役は、あなたと貴方の家族なのですから。
占い師やヒーラーの様な者にその座を譲るようなことはして欲しくはないのです。

とは言え、こんなことをしつつも、私は果たして自分がやっていることが正しいのか、間違っているのか分かりませんでした。

やっくんの物語、まだ続きます。