人間の霊性とトランスヒューマニズム


” AIが創り出してくるコンピュータ社会こそが、一つの指輪、一神教の精神の最終形態のように見えて来るんだよね。
無意識の進展は、人間と言う意識の次元を消滅させたいという次元にまで、その歩みを進めて来ているんじゃないかと思うんだ。”

”新反動主義にコミットしている人たちの中にはコンピュータと人間の合体を「トランスヒューマン」と呼んで、人間が進むべき進化の方向だと思っている人たちがたくさんいる。
中にはテクノロジーの力によって人間の身体や精神の能力を増強することがなぜ人間の尊厳を侵害することになるのか、と逆に情熱的に訴えかけるAI派の哲学者もいるくらいだから、びっくりだよ。
でも、無理もないよね。物質オンリーで世界や人間を見てしまうと、文明の成長、発展のイメージをその方向性にしか持てなくなるから。
でも、それってまったくの本末転倒じゃないだろうか。
ヌーソロジーの世界ビジョンからすると、こうしたAIが支配する末来観は、どうしても、人間が本来向かうべき世界とはまったく逆方向のビジョンに見えてしまうんだ。”


こう書かれると本当にスッキリしますよね。
とても分かり易く腑に落ちます。

半田さんが奥行きと表現される私達の本当の意識の内側に見出すべき自身を外に見出してしまっているわけで、
その行き着く先が、この様なコンピュータシステムの内に自己を見出すような、
デジタルの世界に魂が閉じ込められた人間が完成してしまうということだろうと私は考えています。


私は嫌ですね。

霊性の欠如が産み出した物質文明から、精神と魂が謳い上げる世界への移行なら大賛成なのですが・・・。

さて、では、どうして行ったら良いのでしょう。

ここから先、今までとは全く違うレベルでの霊性と言うものがとても大切になって行くことは間違いありませんね。
今の崩壊寸前の文明は、霊性の欠如が生んだ末路なのだとしたら。

意識・精神・魂・霊性。

もしかしたら人間は、グノーシス的な人間の進化を求める人と、
はたまたトランスヒューマン的な物質的進化を求める人に分かれて行くのかも知れません。

私は前者でありたいです。
そのためにも、先ずは自分の心に忠実に。日々を豊かに彩ることを忘れずに。
人間らしさを忘れずに。
人としての思いやり、愛、情熱、心遣い、知識と感性、勇気、持てるものを総動員して生きて行きたい。
そして思いを同じくする人と共に寄り添い助け合える社会であって欲しい。


もしコロナの影響で何か困っている人がいたら、思い切って周りの人などに相談して下さい。
声を挙げて下さい。
皆で考えればきっといい知恵が浮かびます。

人間が、人間らしい温かみを忘れなければきっと大丈夫だろうと思っています。

ではでは、今日はこの辺で。

橙香