概念を越えて ~只見の精霊たち~

この週末は、Annaさんと行く南会津鉱脈ツアーを催行して参りました。
ご参加の皆様、Annaさん、修さん、ありがとうございました。

南会津入りして先ずお昼のお蕎麦をいただいた古民家の窓より

南会津は只見町という場所、何とも不思議な土地でした。
新潟との県境で高い峰に囲まれた深い深い、自然の精霊やもののけがそのまま潜むような、人間と、土地と、霊たちが共に生活を営む世界でした。

只見町は、福島県南会津郡にある町。 日本有数の豪雪地帯。また、町域を流れる只見川には複数のダムがあり水力発電の基地となっている。秘境ともいえる日本の原風景を残しており「自然首都」をキャッチフレーズにしている。ウィキペディア

帰って来てから調べたらウィキにこんな文章がありましたが、本当に手付かずの自然が残る場所でしたね。

私の実家も随分と田舎ですがもうコンビニやらなにやら乱立してしまっていて、こういう秘境感はどこの田舎でも次第に薄れて行っているんじゃないかと思うのですが、只見や南会津町はそういったことがなくて。

先ずは森の渓流で川遊び。素晴らしい一枚磐の渓流です。

渓流を楽しむ場所のハズが、次第にすでに石拾いモードになって行きます。
瑪瑙や石英が、顔をのぞかせているのですね。

磐の筋目に沿って見える白い筋は、石英の鉱脈。

赤い筋目はジャスパーの鉱脈。

グリーンの川底は緑色凝灰岩だと教えていただきました。
グリーンタフと言うらしく、東北の日本海側やフォサマグナ近辺で見られるそう。綺麗で目を惹きました。

自然の摂理の美しさ。

長靴でジャブジャブと上流へ歩きました。

その先で何と私、石英の大きく透明な結晶を発見しました!  ほぼ水晶と言って良いでしょう。  自分で見つけた石って宝物ですね。

一つの大きな岩山を、水の流れが削って行く様子が良く分かります。

自然の中にただただたたずむ私達の存在の小さなこと。
周囲をグルリと精霊達に囲まれて、何をしているのかをじっと見られているような時間でもありました。

もののけの森そのもののような世界。

Annaさん、ツアーの始まりに、” 自然はそんなに人間のことが好きじゃないから、自然の中に入っていくときは敬意をもって入るようにしている” とコメントしていて、この森での川遊びは本当にそれを実感するような時間で、森を出るときには石を持ち帰ることへの感謝も伝えます。

そして河原で今度はジャスパーとカルセドニーを採取です。

とても面白い場所でした。

私達は先ず目が慣れていないので、赤くツヤツヤした石を目安にジャスパーを探し始めましたが、慣れてくるともう皆さんバシバシと見つけていらっしゃいましたね。

楽しくて一日中でもいられそうな、大人の宝探し。

石英や瑪瑙質の結晶、そして透明なカルセドニーなども見つかりました。
夜は、持ち帰った石の品評会。そして鉱脈へとナビゲートする瞑想ワークを行います。
掘り起こしてきたばかりのジャスパーたちとの瞑想でしたが、これはちょっと苦戦気味でしたね。
まだ目覚めていない・・・と言うのか、意識のネットワークが繋がっていない感がありました。
鉱物の意識とのコネクションは、ゆっくり時間をかけて構築するべきなのかも知れません。

そしてもう一つ興味深かったのが、昼間ご参加の方が山椒魚の燻製を道の駅で見つけてご購入なさっていて、珍しいし面白いしで皆で大盛り上がりしたのですが、その山椒魚らしき精霊が夜中ずっとこちらを見ている様子が伝わって来たのですね。

サンショウウオ単体の霊とか言うものではなくって、たくさんの精霊がワラワラと周りを取り囲む中に、そんな精霊の集合意識の長のような存在として見えた姿と言った方が良いかも知れません。

私達はつい、そんな存在がこちらを見ていると聞くと、怒っているんじゃないかとか、自分たちと同じ土俵で感情を持って何かを訴えようとしているように捉えがちなのですが、私がこの夜感じていたものは少なくともそんなものではありませんでした。

彼らはただただ、じっとこちらを見ているのでした。
そこには私達のような感情はなくて、ただただ人間の様子を見ていると言った感じです。
それは私たちの概念を越えた意識の世界でした。

自然とは、ただただ存在するもの。
そこにはジャッジも良い悪いもなくて、意味づけをしているのは人間のマインドに過ぎません。
そして私達はそんなマインドを超越した自然の意識とのコネクションを失い、自然とは人間が克服し制圧できるものと考えていますが、一体どちらの領域、了見の方が狭量なのか。

鉱脈へと繋がる瞑想でも苦戦はしたものの、ジャスパーの精霊達も繋がり、コネクションを特に訴えて来ていましたし、地球に縦横無尽に広がる鉱脈のネットワークが繋がる意識の世界を人間が理解しないのは本当に残念なことで、切り離された分離意識のままの人間を見つめる精霊達にはどう映っているのだろうかと思います。

長くなりますので翌日のお話はまた次回。

菫香